透析看護認定看護師はなくなる?腎不全看護認定看護師への変更点を解説

透析室の機械

近年認定看護師に関する制度変更が行われており、気になっている看護師さんも多いのではないでしょうか。中には「透析看護認定看護師の旧教育課程が2026年度に終了」このニュースを聞いて、「透析看護認定看護師がなくなってしまうの?」「今持っている透析看護認定看護師の資格はどうなるの?」と不安な方もいるでしょう。

そこで今回は、「透析看護認定看護師は本当になくなる?」「腎不全看護認定看護師ってどんなもの?」さらには腎不全看護認定看護師資格取得後の職場選びまで、最新情報をもとにわかりやすく解説します。

透析看護認定看護師は「廃止」ではない

ひらめく看護師

透析看護認定看護師の資格について、2026年度に旧教育課程(A課程)が終了します。「なくなる」という表現がひとり歩きしている状況ですが、正確には制度改正によって専門分野が再編されたということになります。

腎不全看護認定看護師への再編

日本看護協会では、認定看護師制度をA課程(旧制度)からB課程(新制度)へ段階的に移行しています。透析看護認定看護師はA課程に位置づけられており、このA課程の教育が2026年度で終了することが決まっています。

その後は、B課程の「腎不全看護認定看護師」が透析看護に関する認定資格の中心的な資格として位置づけられます。ただ、すでに透析看護認定看護師の資格を取得している看護師さんが資格を失うわけではありません。「これから透析に関する認定看護資格の新規取得を目指す場合は腎不全看護認定看護師を選択する」ということなのです。

紹介をする看護師

腎不全看護認定看護師への変更点

では、透析看護認定看護師と腎不全看護認定看護師の中身は同じかというとそうではありません。最大の違いは、対象領域の広がりです。従来の透析看護認定看護師は、血液透析や腹膜透析など、腎代替療法を中心とした看護が主軸でした。
一方、腎不全看護認定看護師では、下記のような腎不全患者の生活と人生全体を見据えた看護が求められます

・保存期CKD(慢性腎臓病)
・腎代替療法(HD・PD・腎移植)
・透析導入前後の支援
・終末期・透析中止を含む意思決定支援

中でも特に重視されているのが、次のような項目です。

・患者・家族への意思決定支援
・セルフケア支援
・合併症の早期発見と症状マネジメント

B課程カリキュラムでは「腎不全看護概論」が置かれ、透析技術だけではなく、倫理、調整役割、多職種連携の視点が強化されています。

腎不全看護認定看護師になるには

腎不全看護認定看護師になるためには、まず日本看護協会が定める認定看護師の受験要件を満たす実務経験が必要です。そのうえで、指定された教育機関でB課程(腎不全看護分野)を修了し、認定審査に合格することで資格を取得できます。

これまでご紹介したように、「倫理、調整役割、多職種連携の視点」が強化されたカリキュラムになり対象領域が広がったことで、腎不全を抱えて生活する人を支える幅広い現場で専門性を発揮できるため、資格取得後の活躍の場も広がったといえます。たとえば、透析病院や透析室だけではなく、次のような活躍の場が考えられるでしょう。

・腎臓内科外来
・CKD療養指導外来
・透析クリニック
・地域連携・患者教育の場

専門性が高くなれば待遇への期待も持てます。例えば日本看護協会の2022年度調査では、認定看護師に資格手当が「ある」と回答した施設は41.2%。支給される場合、その92.2%が毎月支給で、平均額は8,530円と報告されています。活躍の場が広がり、資格取得で収入にも反映されるのならチャレンジしがいがありますね。
【参考】日本看護協会|2022年度 専門看護師・認定看護師に対する評価・処遇に関する調査(PDF)

腎不全看護認定看護師の仕事選び

これまで見てきたように、透析看護認定看護師が「消える」というより、腎不全看護という包括的な専門分野へ再整理されたというのが現実だといえます。安心していただけたでしょうか?
腎不全看護認定看護師の資格を取得しようと思ったら、その後のキャリアについてもイメージしておきましょう。この資格を生かして働くなら、次のような専門性の方向を意識しておくとご自身の志向に合った職場に出会える確率が高くなります。

・透析室で至適透析を追求したい
・CKD患者の生活支援に関わりたい
・意思決定支援や地域連携で活躍したい

カインドメディカルネットの「透析ナース」では、日勤のみの透析室求人や透析クリニック求人も多数掲載しています。腎不全看護認定看護師としてのキャリアを生かせる職場がたくさんあるのがお分かりいただけると思います。上記のような専門性の方向を考えながら求人情報を見ていくことで、「これだ!」と思える職場に出会えるかもしれません。
迷った際は、コンサルタントに相談しながら、ご自身に合った働き方を一緒に見つけていくのもおすすめです。

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