高齢化の進行とともに、褥瘡ケアが注目されているほかストーマ外来の拡充なども進み、WOC看護師の需要が急速に高まっています。WOCとは「創傷(Wound)」「ストーマ(Ostomy)」「失禁(Continence)」の3分野頭文字。WOC看護師は、日本看護協会が認定する「皮膚・排泄ケア認定看護師」のことです。
今回は、このWOC看護師の役割や資格についてご紹介します!
WOC看護師に求められる役割
WOC看護師は、以下のような専門的なケアを担います。
・創傷管理:
褥瘡評価、陰圧閉鎖療法、創傷被覆材の適正使用などを通じて、治癒促進と再発予防を図ります。
・ストーマケア:
術前マーキング、術後のセルフケア指導、装具選定などを行い、患者の自立支援と生活の質向上を支援します。
・失禁管理:
IAD(失禁関連皮膚障害)の予防とスキンケアを実施し、皮膚トラブルの早期発見と改善に努めます。
・多職種連携:
医師、理学療法士、管理栄養士などと協働し、褥瘡回診や治療方針の策定に貢献します。
・院内教育・ガイドライン策定:
褥瘡対策チームの牽引役として、スタッフ教育やケアの標準化を推進します。
これらの活動により、患者のQOL向上だけでなく、治療期間の短縮や医療費の削減といった経営的メリットも生まれます。WOC看護師(皮膚・排泄ケア認定看護師)は患者のQOL向上に寄与するのはもちろん、医療経営に貢献するスペシャリストであるともいえるでしょう。
WOC看護師(皮膚・排泄ケア認定看護師)資格取得までの流れ
日本看護協会が認定する皮膚・排泄ケア認定看護師(WOC看護師)になるには、以下のステップを踏む必要があります。
1.受験要件を満たす:
認定試験を受けるには、下記の条件を満たしていることが必要です。
・日本の看護師免許を保有
・看護師免許取得後、通算5年以上の実務経験
・うち3年以上は皮膚・排泄ケア分野での実務経験
2.教育課程で学ぶ:
日本看護協会が認定する教育機関に入学し、下記のような時間・期間で学習や演習を行います。
A課程…約615時間(6~12カ月間)
B課程…約800時間+特定行為研修実習(1年以内)
※A課程は特定行為研修を組み込んでいない認定看護師教育課程。B課程は特定行為研修を組み込んでいる、新制度の認定看護師教育課程。A課程での教育は2026年に終了するため、現在はB課程の受講が主流となっています。
3.認定審査を受ける:
教育課程修了後、筆記試験(マークシート方式)に合格することで認定看護師として登録されます。
4.更新する:
5年ごとの更新となっており、50点以上の自己研鑽等の実績が必要です。
WOC看護師の活躍場所
WOC看護師は、下記のように医療・介護の多様な現場で活躍しています。
・急性期病院:外科・ICU・救急センターで術創や外傷のケア
・慢性期・回復期病院:長期褥瘡予防や呼吸器関連皮膚障害への対応
・地域包括ケア病棟・在宅:訪問看護ステーションと連携し、在宅褥瘡管理やストーマケアを実施
・クリニック・ストーマ外来:外来でのフォローアップや患者指導
このようにWOC看護師は皮膚・排泄ケアの専門性を持ちながら、幅広い活躍の場も持っているといえます。また高齢化社会の進行に伴い、ニーズは今後ますます拡大すると予測され、この資格を持っている看護師さんは市場価値が高く就職・転職でも大きな強みになるといえるでしょう。
まとめ
WOC看護師は、これまでご紹介してきたように「創傷・ストーマ・失禁」という生活に直結する分野で、患者の尊厳と快適な暮らしを支える専門職。医療の質向上と患者満足度の向上に貢献する、今後ますます注目される認定看護師だともいえるでしょう。WOC看護師を目指す看護師さんが求人を探す際は、皮膚・排泄ケアに関する専従ポストの有無、教育支援体制、チーム活動の実態などを重視することをおすすめします。実際に働く前にこれらを確認しておくことで、実務経験を積み、より早く確実に資格取得に近づくことができるのです。
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