レディースクリニックで働きたい!助産師さんの役割とは?

赤ちゃんと母親

日本産婦人科医会施設情報調査2022の結果から、日本における分娩を取り扱う施設は、2006年から2022年の16年間で38%も減少したことがわかっています。(2006年1818施設から2022年1135施設に減少)

一方で、同時期の婦人科施設数はほぼ横ばいで変化しておらず、分娩を取り扱う施設のみの減少が顕著であることがデータからわかります。
これらは、少子化や産科医の不足、医師の働き方改革など、さまざまな要因が絡み合った結果と言えるでしょう。
そんな中で、高齢化した出産年齢、出産自体への多様化したニーズ、増えている不妊治療や婦人科系疾患など、昨今の多種多様な課題に対応できるレディースクリニックは、現代社会において、なくてはならないとても重要な位置付けになっています

この記事では、そんなレディースクリニックで活躍する助産師さんの具体的な仕事内容や求められるスキルについて詳しく解説していきます。
助産師としてのキャリアを考えている方やレディースクリニックでの勤務に興味がある方は必読です!

レディースクリニックは大きく分けて2種類あります。

レディースクリニックの助産師

レディースクリニックと一口に言っても、その役割は婦人科と産科、大きく分けて二つの分野が存在します
婦人科は、女性特有の疾患や不妊治療、更年期障害などを幅広く診る診療科で、患者さんの年齢も多岐に渡りライフステージに応じた女性の健康を総合的にサポートします。

一方、産科は、妊娠・出産・産後ケアに関する診察をする診療科で、患者さんのほとんどは妊婦さんか産後の女性、そして新生児です。
外来や検診、検査のみのクリニックで分娩は近隣の大きな医療機関へ連携する施設もあれば、妊婦検診から出産、産後の母子の健康管理までを一手に担う有床施設もあります。

また、二つの診療科を併せて産婦人科と標榜している施設も多く存在します。
婦人科と産科、それぞれの診療科での助産師さんの役割や仕事内容は若干異なりますので、次の章で具体的に見ていきましょう。

産科、婦人科、それぞれの場所で助産師の役割は違うの?

それでは、婦人科、産科、それぞれのレディースクリニックで、助産師さんは一体どのような役割を求められるのでしょうか?

婦人科クリニックでの助産師さんの役割は…

主に、次のような業務を担います。
・月経に関する疾患、女性特有の疾患の検診、検査のサポート
・更年期障害に悩む方へのサポートや相談、指導
・不妊治療患者さんの心身のケアや体調等の管理
・ライフステージごとの不調に関するアドバイス

一方、産科クリニックでの助産師さんの役割は…

・妊婦検診の補助や妊婦の体調管理や栄養及び生活指導
・分娩の介助や分娩時の医師のサポート
・産後の母体のケア、乳房ケア
・新生児のケアや授乳・育児指導
このように、妊娠期から産後の総合的なケアを行います。

産婦人科での勤務となると、上記に挙げた幅広い役割を担うことになるでしょう。

レディースクリニックで求められる資格やスキルってある?

レディースクリニックで助産師さんとして働くためには看護師免許の他に、助産師免許を取得する必要があります。
(助産師免許取得について詳しくは日本看護協会のこちらのページをご覧ください)

そして、レディースクリニックでの勤務には、専門分野の知識と高度な技術が求められるでしょう。
勤務する施設によっては、妊娠や出産、産後の母体や新生児に関する知識だけではなく、女性特有の疾患や不妊治療に関する知識も必要です。
妊娠・出産・不妊治療などはセンシティブな分野ですので、不安を抱える患者さんとのコミュニケーションやメンタルケア、サポート力も欠かせないスキルと言えます。

レディースクリニックでの助産師さんの仕事は、あらゆる年代の女性の心身の健康を支える重要な役割を担い、大きなやりがいを感じる職種と言えるのではないでしょうか。
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