「看護師なのに、フットケア…?」と不思議に思う方もいるかもしれません。でも最近、医療現場ではフットケアが重要視されているのです。今回は、看護師さんとフットケアスキルについてご紹介します!
高齢化・糖尿病患者増などの要因でフットケアの専門看護師ニーズが急上昇

近年、日本では高齢化の進行や糖尿病患者の増加により、足の健康管理が医療現場でますます重要視されています。特に糖尿病による足潰瘍や壊疽は、放置すると下肢切断に至るケースもあり、早期発見と予防が不可欠です。
フットケアの専門性が注目される理由
フットケアは、糖尿病足病変の予防や早期治療に直結する重要な分野です。足潰瘍の予防は、患者のQOLを維持するだけでなく、医療費の削減にもつながります。
また、ICUや透析室、外来などでは、医師・理学療法士・義肢装具士などと連携するチーム医療の一員として、フットケアの専門知識が求められる場面が増えているのです。
こうした背景から、フットケアの専門知識を持つ「フットケア指導士」のニーズが急速に高まっています。フットケア指導士の資格試験は、医師、看護師をはじめ薬剤師や栄養士などの国家資格を持つ人が次のようなステップを踏むことで受験することができます。
認定取得までの流れ
フットケア指導士の資格取得には、以下のステップが必要です。
1. 基礎学習
日本フットケア・足病医学会が主催する「フットケア指導士セミナー」を受講します。eラーニングと講習を合わせて約30時間のカリキュラムで、足の解剖・生理やスキンケア、靴の選び方、疾患の知識などを学びます。
2. 臨床経験
受験資格を得るには、足病変患者80例以上への対応経験と症例レポートの提出が必要です。
3. 認定試験(年1回)
試験は4肢択一式で50問、試験時間は90分です。合格率は年によって異なりますが、近年は80%前後と比較的高めです。受験資格を得るまでには最短でも2年程度かかるとされています。
求人情報を探すときのチェックリスト
フットケアの専門看護師として働くために求人募集を探すときには、以下のポイントを確認しましょう。
•常勤or非常勤:外来勤務は非常勤が多い傾向があります。常勤を希望する方は,求人募集を見るときにしっかりチェックしましょう。
•フットケアチームの構成:医師、理学療法士、義肢装具士などとの連携体制が整っているかを確認しましょう。フットケアに重きを置いている病院かどうかを判断する指標になりますし、フットケアの専門看護師として働きやすい職場かどうかを見極めるポイントにもなります。
•認定取得支援の有無:セミナー受講費の補助や、セミナー出席が出張扱いになるかどうかを確認しましょう。お給料を減らすことなく、しっかり学習できる環境がスキルアップには大切です。
•年間症例数:症例が少ないと、資格更新に必要な単位が取得できない可能性があります。足病変に関わる疾患の症例数についても確認しましょう。
まとめ
足の健康を守る専門職として、今後ますます活躍の場が広がることが期待されている「フットケア指導士」。資格取得には、「臨床経験」「座学」「症例レポート」の三つが欠かせません。フットケアの専門看護師として働きたい看護師さんは、経験を積み、学習もしながら働ける職場探しが成功の鍵です!この記事を読んでフットケアに興味を持った看護師さんは、まずカインドメディカルネットの求人検索でフリーワードに「フットケア」と入力して検索してみてください。フットケアの学習ができたり、フットケアチームがあったりする病院の求人募集が見つかるはずです。
また就職や転職の希望条件をコンサルタントに伝えて、フットケアの認定取得支援のある職場や症例数の多い施設など、理想的な環境を一緒に探してもらうこともできますよ。ぜひ相談してみてください!