東京都には600超の病院がありますが、そのうち約3分の2に相当する施設が23区内に集中しているのをご存じでしょうか。それらの中には、大学病院本院や特定機能病院などがいくつも存在し、多くの医療人材が育成されています。そのため、東京都は全国有数の高度医療集積地でもあり、看護師さんの求人はどの都道府県よりも豊富です。
しかし、求人数が多い一方で、好条件の求人は競争が激しいとも言える状況です。このような環境の中で、希望の職場で看護師としてキャリアアップを目指すためには、病院の種類や求人の特性をきちんと把握することがとても重要でしょう。
この記事では、東京23区でキャリアを積みたい看護師さんに向けて、都内の転職事情について詳しく解説していきます。
病院数と病床数データなど、23区の病院の特色って?

東京23区内には404もの病院があり、その病床数は78,953床にものぼります。東京都全体の病床数が125,152床なので、その約63%が23区内に集中していることになります。そして、大規模な総合病院や大学病院などの急性期・高度医療を担う病院が豊富であることが特徴でもあります。
さらに、東京都の医療機関は、医療機能の分化と連携が進められていることで、患者さんが適切な医療を受けられる体制を整えているため、例えば、大学病院は高度専門医療を提供し、総合病院は幅広い診療科を持ち、専門病院は特定の疾患に特化した医療を提供するなど、それぞれの施設の役割は明確になってきているのも大きな特色です。
23区で転職する際の注意点を確認しよう!
都内に集中している病床数の多い病院では、看護師さんの需要も自ずと高い状況です。
そんな求人豊富な23区内でキャリアアップを図りたい看護師さんが転職をする際には、以下の点に注意して転職活動を進めましょう。
① 夜勤の求人が多い傾向にある
東京都23区の病院では夜勤看護職員の業務負担軽減のために、夜勤前後の休暇保証やICTの活用、夜勤専従者の雇用などの取り組みが行われているため夜勤の求人も多く見られます。23区で転職を考える際には、まず、夜勤の頻度や勤務体制、具体的な勤務条件を確認することが重要でしょう。
② 専門部署は求人数<応募者数と競争率が高い
高度急性期医療や専門領域の看護師は不足しているものの、応募者数が多いため競争が激しくなっています。特にICUや救急医療などの専門部署では、豊富な経験や相応の資格を求められることが多いため、転職の際には進んで学びスキルアップする姿勢が必要になります。
③ 通勤は公共交通機関が前提
東京都23区の病院勤務者の9割以上が鉄道・バス通勤を利用しており、自家用車通勤をしている割合は1割未満です。通勤の利便性を考慮し、自宅から勤務地へのアクセスを事前に確認することは勤務を続ける上で必須の確認事項です。
転職が成功しやすい求人の探し方ってあるの?
23区内の求人や転職事情を把握したあと、転職を成功に導くため第一にすべきことは、自身のスキルを棚卸しして、知識や経験に見合った求人を見極めることでしょう。
医療機関にも、急性期医療がメインの大きな病院、慢性疾患に特化した医療機関、小児を専門に診る医療センターなど、施設ごとの特色があります。自らが活躍できる環境を選ぶことで、より長期的なキャリア形成が望めるはずです。
次に、情報収集の質を高めることも大切です。東京都の「保健医療計画」などの公的資料を活用することで、医療機関の傾向や求人の特徴を把握できます。また、求人サイトや病院の公式ページで最新情報をチェックすることも成功の鍵になり得るでしょう。
さらに、面接や応募書類の準備を念入りに行い、採用担当者に自身の強みを漏れなくアピールできるスキルもとても重要です。これらのポイントを押さえることで、より希望条件に沿った職場への転職が可能になります。
東京23区は高度医療の中心地であり、キャリアアップを目指す看護師さんにとっては成長できる魅力的な環境です。
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