アドバンス助産師と呼ばれる認証制度があるのをご存じですか?
高齢出産や不妊治療後の妊娠、合併症を抱える妊産婦が増えている昨今、安全で質の高い専門的なケアがますます求められています。そんな現代社会の妊産婦の多様なニーズや医療現場の課題に対応するため、今や産科の現場においては高度なスキルを持つアドバンス助産師は欠かせない存在です。
この記事では、そんなアドバンス助産師の概要について解説していきます。また、資格取得のための条件や取得するメリット、転職への生かし方などもあわせて確認していきますので、さらなるキャリアアップを目指す看護師さんや助産師さんは必見です!
アドバンス助産師について知ろう!

アドバンス助産師とは、高度な専門知識と実践力を持つお産の専門家で、助産師の実践能力を評価する「クリニカルラダー(助産実践能力習熟段階)レベルⅢ認証」を取得した助産師を指します。助産師が高い助産ケア能力を所持することを示すこの認証制度は、妊産褥婦や新生児に対して良質で安全なケアの提供を目的としています。
また、助産師が継続的に知識や技術を向上させるためさらに、社会や医療機関が助産師の能力を客観的に評価できる仕組みを保つため、5年ごとの更新が必要な制度となっています。
そして、この認証制度は、母子の健康を守る重要な役割を担っているだけでなく、医療チームと密接に連携し、効率的な医療提供に貢献することも大きな特長のひとつです。
アドバンス助産師を目指すには…
アドバンス助産師になるためには、日本国内で助産師として活動するための助産師免許を取得していることを前提として、以下の条件を満たす必要があります。
・実務経験
多くの場合、助産師としての臨床経験が5年以上必要とされ、特に、分娩介助や産後ケアなどの豊富な経験が求められます。
・研修受講
指定の研修プログラムを修了することが必須です。研修では、助産技術の向上や母子の安全を確保するための高度な知識を学びます。
・試験
資格認定試験に合格することが求められます。試験には、助産師としての知識・技能に加え、管理能力や教育指導に関する分野も含まれます。筆記試験のほか、実技試験や面接試験が実施されることもあります。試験の時期は年度によって異なりますが、おおよそ年に1回開催されます。
詳しい取得条件を含むアドバンス助産師の概要については、日本助産評価機構のページをご参照ください。
アドバンス助産師資格を取得するメリットは? 転職に生かせる?
アドバンス助産師の資格を取得することで、助産師としてのキャリアの可能性は大きく広がります。
この資格は、高度な専門知識とスキルを持つ証として現場での信頼度はとても高いです。そのため、助産院や産科クリニックでの責任あるポジションに就くことが可能になり、待遇の向上や昇進のチャンスも増えると言えます。
また、転職においても、アドバンス助産師の資格は強力なアピールポイントになります。産科の現場では即戦力として評価され、病院やクリニックからの採用が有利になるほか、自立した助産師として独立開業も現実的に考えられるキャリアでしょう。
さらに、活躍の場は産科の現場だけにとどまりません。地域社会における母親学級や両親学級などでの講師活動や地域包括支援センターでの支援業務、虐待リスクのある家庭の早期発見や関係機関との連携などさまざまな活動の場があり、母子保健の向上にも積極的に貢献できます。アドバンス助産師は未来の社会を支える重要な存在であり、その役割は今後さらに注目されていくでしょう。
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