透析室で看護師として働きたい!透析室での仕事内容とは?

透析室の様子

看護師さんの勤務先にはさまざまな施設・診療科があります。
病棟・介護施設はもちろん、最近は透析(人工透析)クリニックや病院内の透析室での看護師さんのニーズも増えているため、透析知識を持つ看護師さんや透析室での仕事に興味がある看護師さんは要チェックです。

そこで本記事では、透析室での仕事内容とメリット&デメリットについて解説します。

透析室での看護師さんのニーズが高まっている

透析室の機会を操作する看護師

日本透析医学会の調査によると、慢性的な透析患者数は増加傾向にあります(※)。
人工透析は一度導入するとほぼ一生涯にわたる治療が必要になるケースが多く、定期的に透析クリニックや病院の透析室に通い、1回4~5時間程度の治療を受ける必要があります。

従来の透析クリニックや透析室は、夜間や休日は休診となるところが一般的でしたが、最近では、患者の就寝時間を利用して透析治療を行う宿泊型の人工透析(オーバーナイト透析)を実施する施設も増えており、夜勤勤務が可能な看護師さんのニーズも増えています。

※『わが国の慢性透析療法の現況 2021年末の慢性透析患者に関する集計』(日本透析医学会)https://docs.jsdt.or.jp/overview/

透析室で働く看護師さんの仕事内容は?

それでは、透析室で働く看護師さんの仕事内容を見てみましょう。

【透析室の看護師さんの主な仕事内容】
1. 透析機器の準備……指示に従い機器を用意する
2. 透析前のバイタルチェック……血圧や体重測定、体調を確認
3. 穿刺……動脈と静脈をつなぎ合わせた血管(シャント)に針を刺す
4. 透析中の観察とケア……血圧の異常や合併症の有無を注意深く観察する
5. 返血、抜針、止血……血液を体内に戻し、穿刺した針を抜いて止血する
6. 透析後のバイタルチェック……血圧や体重測定、体調を確認
7. 透析後の看護業務……透析が完了した患者さんへの看護業務

透析室の看護師さんの主な仕事内容は、透析中の患者の看護と見守り、透析完了後の看護業務です
また夜勤の場合は、巡回や暗視カメラを使った見守り業務が中心で、職場によっては穿刺・抜針などの医療処置には携わらない場合もあります。
(施設によっては医師や臨床工学技士が行う場合もあります。)

透析室での勤務のメリット

透析室での勤務のメリットは、患者さんの状態が比較的安定しており、一般病棟と比較すると急変やナースコールなどの対応が少ない点です
しかし透析中は血液低下がないか、気分不快はないかなど注意深く観察することが必要です。

また、人工透析機の取り扱い方法や、ダイアライザーと呼ばれるろ過器の設定、シャント穿刺など透析に関わる専門知識と技術を学べる点もメリットでしょう。
一度スキルを身につけると、透析専門の看護師として日勤夜勤を問わず業務をこなしやすくなります。
ただし、透析が完了した患者さんへの看護業務があることも覚えておきましょう。

透析室での勤務のデメリット

一方、透析室での勤務のデメリットは、看護師としての知識やキャリアに偏りができる点です
人工透析という専門分野に特化しているため、一般病棟と比較すると患者さんの疾病内容に共通項が多く、幅広い経験を積みにくいと言えるでしょう。

また、透析室によっては、看護師は見守り業務中心で、穿刺や抜針などの医療行為を行わない場合もあります。
特に医療行為が不要の現場は、一般的な求人よりも報酬が低くなる傾向があるため、しっかり収入を得たい場合は注意が必要です。

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