看護師さんの仕事は、コミュニケーションが基本となる職種です。
日々向き合う患者さんやそのご家族は、それぞれ全く異なる疾患や背景を持っています。
その方々に常に親身になって対応する中で、ときには看護師さんが驚くような反応が返ってきたり、難しい要求に対応したりするシーンもしばしばあるでしょう。
この記事では、患者さんの対応に悩んでしまうときがある看護師さんに向けて、患者さんとの向き合い方や、患者さんへの対応に看護師さん自身が悩み過ぎないための心構えをお伝えしていきます。
患者さんやご家族、それぞれの背景を見据えた看護を
看護師さんが日々看護を提供するのは、当然ながら体調がすぐれない患者さんです。
そんな患者さんと円滑にコミュニケーションを取ることは、看護師さんにとって非常に重要なスキルと言えるでしょう。
日本看護協会では、看護指針を「倫理綱領」の前文で以下のように示しています。「看護は、あらゆる年代の個人、家族、集団、地域社会を対象としている。さらに、健康の保持増進、疾病の予防、健康の回復、苦痛の緩和を行い、生涯を通して最期まで、その人らしく人生を全うできるよう、その人のもつ力に働きかけながら支援することを目的としている。」この一文から見えてくる、看護を提供する上での患者さんに対する心構えを、今一度確認していきましょう。
患者さんへの対応はこんなことを心がけてみる
看護師さんは、それぞれ自身の看護観に基づいて看護の仕事に就いていると思います。
それに加えて、今一度、以下に記した看護の基本理念に基づく行動を意識することで、患者さんとのコミュニケーションスキルや自身の看護力がさらに高められるのではないでしょうか。
また、対応の丁寧さ、所作にも同じことが言えるでしょう。
自分の持つ気持ちの明るさは相手へも影響を及ぼすので、無理のない笑顔が心地よいコミュニケーションを生みます。
このように、「患者さんの幸福のため、健康な生活の実現へ向けた看護」を念頭に置いて携われば、看護師としてのコミュニケーション術の向上に繋がるのではないでしょうか。
ストレスを抱え込まないためには…
とは言え、実際に多くの患者さんと向き合っていれば、その中でややストレスとなるような患者さんとのやり取りはきっと少なくはないでしょう。
患者さんにとって看護師さんは、医師より身近で話しやすい存在です。
ですが、あまりにも自分本位な態度を示されたり、叶えるのが難しい要求をされた場合には、無理をせず上層に対応を引き継いだり、規則に従い平然とした態度で看護するのも、状況によっては適切な対応でしょう。
看護師としてまず優先すべきは、患者さんの心身の変化に気づき、よりよいQOLのために看護を提供することです。
そのために看護師さん自身の心身の健康は欠かせません。
患者さんの対応に疲弊してしまいそうなときには、自分自身が適切な休息を取ったり、メンタルケアを行ったりして、心身共に健やかでいられるよう努めるのも大切です。
カインドメディカルネットでは、看護師さんが働きやすい職場探しをするための情報はもちろん、看護師さんがご自身を大切にしながらお仕事をするための情報も発信しています。
ひと休みしたいな、というときにもぜひのぞきに来てくださいね。
そんな心情を思いやった上で看護を提供すれば、以降の相互コミュニケーションにプラスに働くでしょう。