看護師が転職前に整理しておきたい「寮・住宅手当・家賃補助」の違いとは?

説明をするスーツの女性

看護師さんが転職を考えるとき、給与や働く場所、時間帯などの条件まず思い浮かぶでしょう。それに加えて、実は住まいに関する制度も重要なポイント。特に「寮」「住宅手当」「家賃補助」があるかどうかで、手取り額はもちろん、お仕事の続けやすさも変わってきます。さらに、これらは似ているようで、実は仕組みや税金の扱いが大きく異なります。

今回の記事では、「寮」「住宅手当」「家賃補助」それぞれの特徴と、主に税制度の面からメリット・デメリットを整理し、どの制度がある医療施設に転職するのがご自身にとってメリットがあるのかを考えていきましょう!

「寮」・「住宅手当」・「家賃補助」の違いとは?

住宅とお金のイメージ

では、まずは知っているようで意外と知らない、「寮」「住宅手当」「家賃補助」の中身について理解しましょう。

寮(看護師寮・社宅)

病院や施設が住居を手配し、看護師に貸与する制度です。家具や家電が備え付けられている場合も多く、ご自身で賃貸住宅などを探して住むよりも、初期費用を抑えられるのが魅力です。もちろん、遠くから住宅を探したり下見をしたりする必要がないという手間や時間の面でも寮があると助かりますね。
税務上のポイントは、入居者から賃貸料相当額の50%以上を自己負担していれば差額は非課税となること。基準を満たせば、税負担を抑えつつ住まいを確保できる制度です。

住宅手当

給与に上乗せして現金で支給される手当です。自分で好きな物件を選べて看護師さんにとって自由度の高い精度ですが、税務上は給与と同じ扱いで課税対象となります。所得税・住民税だけでなく、社会保険料の算定にも影響するため、手取り額が少なくなる点に注意が必要です。

家賃補助

家賃の一部を補助する制度ですが、看護師さん本人の契約で、現金支給される場合は原則的に課税対象となります。実費精算型でも、現金で受け取る場合は給与として課税されるケースがほとんどです。非課税になるのは、会社が直接契約して貸与する場合など、条件が限られます。

なんとなく似た言葉でも、こんなに違いがあるのですね。どれくらい給与の影響があるか、ご自身が想定する給与額とも合わせて考えてどんな制度があるとトクなのか、考える必要がありそうです。

看護師さんにとってどれがトク?

では、どんな働き方の方にどの制度が向いているのでしょうか。状況別にまとめてみました。

地方から都市部へ転職する場合:寮付き求人がおすすめ。初期費用ゼロで、家賃負担も軽く済むことが多いです。
家族帯同や広めの部屋が必要な場合:住宅手当や家賃補助がある求人がおすすめ。寮は単身向けが多いためです。額にもよるので、住宅手当や家賃補助の上限を忘れずに確認しましょう。
短期滞在・応援勤務:家具・家電付き寮がある求人がおすすめ。短期で職場を変わる働き方では、引っ越し費用もそのたびにかかります。でも家具・家電付きの寮があれば、引っ越しコストを大幅に削減して身軽にいろいろな地域へ移り住みながら働くことが可能です。

よくある誤解Q&A

ここでは、「寮」「住宅手当」「家賃補助」それぞれでよくある誤解についてQ&Aで回答しながら、確認していきましょう。

Q. 寮があったら絶対おトクですよね?
→ A. いいえ、まるまるおトクというわけではなく、自己負担額によって税金の負担が発生します。寮費を何パーセント負担するのか、確認しましょう。
Q. 住宅手当は非課税ですよね?
→ A. いいえ、課税対象です。給与に含まれ、税金・社会保険料に影響します。
Q. 家賃補助は実費なら非課税ですか?
→ A. 本人契約+現金支給なら、原則課税です。

まとめ

寮・住宅手当・家賃補助は、それぞれにメリット・デメリットがあることがお分かりいただけたでしょうか? これまでのお話をまとめると、次のようになります。

寮:税負担を抑えやすく、初期費用ゼロが魅力
住宅手当・家賃補助:自由度が高いが、課税されるため手取りに影響

転職を検討する際は、これら3つの制度について「税」「自己負担」「条件」をしっかり確認しましょう
ご自身の生活スタイルに合った制度を選ぶことで、満足度の高い転職が実現できます。

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