看護師さんの給与明細には「〇〇手当」と記載される項目がいくつか存在しますが、それらの手当にはどのようなものがあるのでしょうか？
この記事では、基本的な給与明細の見方から看護師さんがもらえる手当の種類について詳しく解説していきます。

キホンのキ！給与明細の見方を再確認しておこう

まずは給与明細の見方を再確認しましょう。
明細にはその月の給与の内訳が項目ごとに記載されています。

給与には「所定内給与」と呼ばれる労働契約等であらかじめ定められている基本給や諸手当と、それ以外の「所定外給与」と呼ばれる時間外勤務や深夜勤務、休日出勤など（超過労働給与額）があります。
（※具体的な計算式については日本看護協会の以下のページをご参照ください。
5分で分かる給与明細）

また、明細には支給される金額以外に健康保険料、厚生年金保険料、雇用保険料、所得税、住民税など給与から差し引かれる金額も項目ごとに記載されています。
さらに出勤日や欠勤日、労働時間などの勤怠に関する項目にも着目し、毎月正しい金額が支払われているかを確認するのはとても重要なことです。

看護職でもらえる手当はいろいろある

看護師さんがもらえる手当には、看護職として従事する人だけがもらえる手当が存在します。
それでは、実際にどのような手当があるのか見てみましょう。
所定内給与に分類される諸手当には、看護主任や看護師長など就いている役職に対して支払われる役職手当や、持っている資格に対して支払われる資格手当、その他にも以下のような様々な手当があります。

・認定看護手当 / 専門看護手当
…特定分野の看護資格を所持している看護師さんに対して支給されます。
・特殊業務手当
…精神的・肉体的負荷が大きい病棟（ERや精神科病棟、産科等）での勤務に対して支給されます。
・手術室勤務手当
…手術室に勤務する看護師さんに支給されます。
・ドクターヘリ搭乗手当
…フライトナースがヘリ出動要請に対して搭乗した場合に支給されます。
・助産師手当
…助産師資格を持った看護師さんが分娩を介助する回数に応じ支給されます。

一方、所定外給与としての手当で看護師さんがもらえる最も代表的な手当が夜勤手当や深夜割増賃金でしょう。
職場によって支給金額や条件は異なりますが、ほとんどの職場では夜勤時間帯（22時から翌5時）に勤務すると夜勤手当がもらえます。なお、この時間帯に勤務する場合、労働基準法では深夜割増賃金を支払うことが義務付けられているので、もしも夜勤手当がない職場でも深夜割増賃金は必ずもらえます。
その他には、以下のような手当が存在します。

・オンコール手当（待機手当）/呼出手当
…職場からの緊急の呼び出しに備えて自宅等で待機している場合に支給されます。実際に呼び出しに応じた場合には、これとは別に呼出手当が支給される職場もあります。
・危険手当
…看護師さんが職務上、危険や危害が伴う可能性が高い業務（放射線科や精神科、感染症病棟等での業務）を行う場合に支給されます。
・交代勤務手当
…二交替制勤務、三交替制勤務など交替制勤務による看護師さんの過重負担に対して支給されます。

勤務する施設によって給与に反映される手当に違いがある

看護師さんがもらえる手当には多くの種類があることを確認してきましたが、実際に前述した様々な手当がもらえるかどうかは、職場によって条件や金額が大きく異なります。
給与に反映される手当については求人に応募する際や面接時、または今勤務している職場でしっかりと確認しておきましょう。
看護職は給与における手当の割合が大きい職種で、さらに大規模病院や二次救急病院、都心部の病院などは基本給や手当が比較的高いとされています。

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