看護師さんが働く場所のひとつに病棟がありますが、病棟には急性期病棟や慢性期病棟などの様々な種類があり、それぞれ業務内容や役割が大きく異なります。
ここでは回復期リハビリテーション病棟の業務内容と、求人のチェックポイントを見てみましょう。
回復期リハビリテーション病棟とは?

回復期リハビリテーション病棟は、脳血管疾患や骨折などで急性期治療を終えた後に歩行や食事、排泄、着替え、入浴、会話などのADL(日常の基本的な動作)の回復を目指してリハビリをする入院施設です。
医師や看護師さんの他、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、ソーシャルワーカーなどの多職種がチーム一体となって、患者さんが心身ともに回復して自宅や社会に戻れるようにサポートします。
回復期リハビリテーション病棟で働くやりがいは?
回復期リハビリテーション病棟での看護師さんの役割は、患者さんが退院後の生活をスムーズに行うことができるように手助けをすることです。
急性期病棟では入院期間は数日から数週間程度と短いことが多いですが、回復期リハビリテーション病棟では疾患や身体の状態に応じて最長180日間入院することができるので、患者さんやそのご家族と信頼関係を築きながら深く関わることができます。患者さんが回復していく経過を見守ることができるため、大きなやりがいと達成感を感じることができるでしょう。
また、他のリハビリスタッフとも協力し合って患者さんをサポートし、リハビリの専門的な知識や身体介助のスキルを学ぶことができます。
1日のスケジュール例は?
それでは実際に回復期リハビリテーション病棟で働く看護師さんの1日の流れを見ていきましょう。
日勤の場合
8:30 | ・朝礼、申し送り 夜勤と日勤の看護師や多職種のスタッフ全員で患者さんの情報を共有します。 |
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9:30 | ・ラウンド・バイタルサインチェック 受け持ちの患者さんを巡回し、体温や脈拍を測定します。 ・入浴介助や排せつ介助 介助が必要な方の入浴や排泄介助、おむつ交換などを行います。 |
11:30 | ・昼食、配薬 食事の介助や食堂まで移動する場合は病室から食堂までの移動の介助も行います。 |
12:00 | ・お昼休憩 順番に休憩に入ります。 |
13:00 | ・午後のラウンド 午前に引き続き、患者さんのバイタルサインチェックや入浴、排せつの介助をおこないます。 |
15:00 | ・カンファレンス 患者さんの現在の状態や今後の治療方針について、各スタッフと情報を共有し、退院に向けての課題を挙げて検討します。 |
16:00 | ・看護記録の作成 共有した情報をもとに看護記録を作成し、必要に応じて看護計画を見直します。 |
16:30 | ・申し送り 夜勤の看護師さんへ申し送りをします。 |
17:00 | 退勤 |
夜勤の場合
16:30 | ・申し送り 日勤の看護師さんと患者さんの情報を共有します。 |
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18:00 | ・夕食、配薬 食堂への移動介助、食事の介助、内服の確認を行います。 |
19:00 | ・歯磨き、洗面、排せつ、更衣の介助 食後や消灯前のトイレ介助が多いため、忙しい時間帯です。 |
21:00 | ・消灯 2時間おきに巡回します。看護師さんは順番に休憩に入ります。 |
6:00 | ・洗面、排せつ、更衣の介助 患者さんを起こしながらトイレや更衣などの介助をします |
7:30 | ・朝食、配薬 食堂への移動介助、食事の介助、内服の確認を行います。 |
8:00 | ・看護記録の作成 リハビリ計画書に記入したり、看護計画を見直したりします。 |
8:30 | ・朝礼・申し送り 夜勤と日勤の看護師や多職種のスタッフ全員で患者さんの情報を共有します。 |
9:00 | 退勤 |
回復期リハビリテーション病棟では、バイタルチェックや身体介助、見守りなどが主な業務で、点滴や注射などの医療業務は少ないことが特徴です。夜間に急変が起こることは少ないですが、転倒リスクがある方のトイレ介助が多いため、患者さんが転倒しないように注意する必要があります。
回復期リハビリテーション病棟の求人のチェックポイント!
回復期リハビリテーション病棟では多職種が一体となって患者さんのリハビリに取り組むため、スタッフ同士の日々のコミュニケーションが欠かせません。職場の雰囲気やカンファレンスの頻度などの詳細を確認しておくとよいでしょう。
長い時間をかけて深く患者さんと関われる回復期リハビリテーション病棟は、患者さん一人一人とじっくり向き合いたい看護師さんにぴったりの病棟です。急変や救急の受け入れなどが少ないため、残業が少なめであることも人気です。
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