患者さんとのやり取りやチーム医療での他職種との連携など、対人業務を無くしては成り立たない看護師さんのお仕事では、多かれ少なかれストレスや人間関係の悩みは避けられないものではないでしょうか。
日本看護協会の「2023年 病院看護実態調査報告書」によると、多くの看護職員が職場における人間関係に悩んでいることが明らかになっています。
そこで、この記事では、ストレスフリーな環境で働くために、自分自身でできる人間関係を円滑にするコミュニケーション術や、いざという時に看護師さんが悩みを相談できる場所や手段について、具体的に紹介していきます。
今、悩みや不安を抱えている看護師さんは、適切なサポートを受ける準備だと思って、気負わずに最後まで読んでみてくださいね。
良い職場環境にはお互いを尊重し合うコミュニケーションが重要!
看護師として働く中で、良好な人間関係はストレスフリーな環境を築くために欠かせません。
まずは、自らが周囲へのオープンなコミュニケーションを心がけましょう。相手の話をしっかりと聞き共感を示すことで信頼関係はより深まります。
また、助け合いや譲り合い、感謝の気持ちを伝えることでも職場の雰囲気はとても良くなるはずです。
さらに、意識的にミーティングや他職種との交流の場を設けることで、情報共有や意見交換がスムーズに行われ、チームの連携は強化されるでしょう。
そして、チーム全体でも職場環境の改善に取り組むことがとても重要です。
例えば、快適な休憩スペースや適切な労働時間の管理、各々の仕事量の最適化や平均化などは、心身の健康を保つために必要不可欠な対策でしょう。
これらの取り組みを行って、看護師さん自らが安心して働ける環境に身を置くことは、ストレスを大幅に軽減できる方法と言えます。
自分自身に向き合って、今の自分の状況を知ろう!
もしも今、看護師さん自身が職場の環境や人間関係に対してストレスを感じているならば、その問題を放置して過ごしてしまうと、場合によってはバーンアウトに繋がる可能性も大いにあるでしょう。
そうなる前に、まずは自分自身の職場に対する素直な気持ちに冷静に向き合ってみることは、とても大切な気づきになるはずです。自己理解を深めることは、自分の強みや弱み、ストレスの原因を明確にし、適切な対策を取ることに繋がります。
例えば、日記をつけることで日々の感情や出来事を振り返り、自分の思考パターンや感情の変化を把握できますし、定期的に趣味の時間やリラックスする時間を設けることで、心身のバランスを保つことができるでしょう。
まずは、自己理解を深めることから始めてもいいかもしれません。
心を許せる人と積極的に関わることが重要
人と話すことで、気持ちが落ち着いたり前向きになれたりすることもあるでしょう。
気兼ねなく話せる同僚や、看護師としての経験を共有できる友人とのコミュニケーションはストレス対策においてとても重要です。
ストレス社会の中で暮らしていくためには、共通の経験を持つ仲間と悩みを共有することや、定期的に交流の場を設けて、信頼できる仲間とのコミュニケーションを大切にすることなど、心身の健康を保つ努力も必要でしょう。
職場内に相談窓口が設置されている医療機関も比較的多く、仕事の悩みや人間関係の問題について、カウンセラーや上司に直接相談することもできますので、まずはこれらのサポートを活用してみるのもいいかもしれません。
外部のカウンセリングサービスを利用する
職場内での相談が難しい場合は、外部のカウンセリングサービスを利用するのも一つの手段です。
職場とは全く関係のない場所で、専門のカウンセラーが中立的な立場からアドバイスを提供してくれるため、安心して相談することができるでしょう。
最近ではオンラインカウンセリングも増えており、時間や場所を選ばず、また人目を気にせずに利用できるのも魅力です。
日本看護協会のホームページ内の専用ページでも、はたらくナースの相談窓口を設けており、このページの相談窓口フォームから直接、相談内容を送信できますし、メンタルヘルスケアに関する情報を動画視聴することもできるので、これらをうまく活用することもお勧めです。
看護師さん自身が無理をし過ぎないことが一番ですが、もしも辛くなった時には、積極的に周囲や専門家のサポートに頼ってみましょう!