精神科ってどんなところ? 診療科の特色について知ろう!
ストレス社会と言われる現代、令和4年度の厚生労働省の調べでは、精神疾患を有する総患者数は約419.3万人に上り、コロナ禍以降は加速度的な増加傾向にあるという調査結果が出ています。
疾病ごとの増加割合も算出されており、これによると、認知症(アルツハイマー病)の外来患者が大幅に増加しており、次いで気分(感情)障害、神経症性障害、ストレス関連障害及び身体表現性障害などが増加していることが明らかになりました。
精神科を受診する患者さんが増えているとなれば、そこでの看護師さんの需要も高まっているのは間違いないでしょう。
この記事では、前述のような精神疾患を抱えた患者さんが受診する精神科の特色や、看護師さんの仕事内容について説明していきます。
精神科ではどんな疾患を診ているの?
それでは、具体的に精神科とはどんな診療科なのでしょうか?どのような疾患の患者さんがどんな診察や看護を受ける場所なのかなどを見ていきましょう。
精神科は文字通り、精神に不調をきたした人が受診する科で、統合失調症や気分障害(うつ病や双極性障害など)、てんかん、依存症、高次脳機能障害、睡眠障害など、脳に関わる疾患の診察や診断をしています。
ここでは、薬物療法をはじめ、精神療法や作業療法、カウンセリングなどの心理療法など、患者さんの抱える困難について、さまざまな角度からアプローチする専門的な検査や治療が行われます。
精神科看護では、患者さんの精神面のみならず、身体面も含めた健康状態を把握した上で、治療やリハビリで心身の健康回復のための支援を行います。
精神科での看護師さんの仕事ってどんなもの?
精神科での看護師さんの役割は、患者さんとのコミュニケーションを通して心身の状態を把握し心理的なケアを行うことですが、それに加えて、外来では検査の準備やサポート、服薬している患者さんの場合は、全身状態や薬の血中濃度観察のために採血をする場面もあります。
また、入院患者さんには、1日に何度かのバイタルチェックや服薬、栄養指導、安全保持のための管理、入院生活における援助など、患者さんのQOL向上のために多角的なサポートをします。
精神科にはデイケアと呼ばれる通所型のリハビリテーションを行う施設もあります。
このリハビリは、患者さんの精神疾患再発防止や社会復帰を主な目的としているため、疾患や患者さんに合わせたプログラムや支援をしています。
これらの見守りや補助、症状の経過観察や服薬状況の確認などが看護師さんの主なお仕事です。
精神看護は、特定専門看護分野でもあるので、日本看護協会認定の専門看護師資格を取得した上で、精神科で専門的知識を生かして活躍するというのもキャリアアップにつながる道ではないでしょうか。
どんな看護師さんが精神科で活躍できる?
他科と比べて精神科で働く看護師さんの平均年齢は高めという調査結果が出ています。
また、平均転職回数も他科の看護師さんより多いという結果が出ており、これらのことからも、精神疾患を持つ患者さんと向き合うためには、穏やかな対応が出来る資質に加えて、ある程度の人生経験や看護師としての経験、忍耐力やストレス耐性が求められる職場だと言えるでしょう。
さらに、患者さんの少しの変化に気づける鋭い洞察力や、患者さんとの適切な距離感や信頼関係を築けるコミュニケーション能力、医師やソーシャルワーカーなど他業種と連携し仕事を進めるための協調性も必要なスキルです。
そして患者さんへ適切な看護を提供するためには、看護師さん自身が心身共に健康であることがとても重要な要素となります。
これらを踏まえて、精神科でこれまで培ってきたご自身の看護力を生かしてみてはいかがでしょうか?
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