助産師になるには?必要な資格~求人の見方まで完全ガイド

笑顔の助産師

看護師さんは、病気やけがの回復、人生の最後に関わる大切な仕事。一方で、生まれてくる命を支えることにも魅力を感じる看護師さんもいるでしょう。看護師さんと助産師さんは、近いお仕事ですが実際の仕事や助産師になるためのプロセスにはいろいろな違いがあります。ここでは、助産師さんとして働くためのプロセスについてご紹介します。資格やその求人情報に関することまで、徹底ガイドします!

助産師さんになるために必要なこと

笑顔の助産師2

「助産師」は国家資格なので、看護師さんが助産師さんとして働きたい場合は看護師免許のほかに助産師免許も別途取得する必要があります
助産師国家試験を受けるには、まず看護師免許を取得したうえで、厚生労働省や文部科学省が指定する助産師養成課程(1年以上)を修了する必要があります。看護師課程と助産師課程を統合した大学では、卒業時に両方の国家試験を受験できます。ただ同時期に二つの国家資格の勉強をすることになります。

看護師さんが助産師さんとして働くには?

現役で働く看護師さんが助産師さんになるには、まず助産師課程のある学校(短大専攻科、大学別科、専門学校など)で1年間学び、受験資格を取得します。大学卒業者の場合は、大学院の助産師課程で2年間学ぶという方法もあります。

ほとんどの助産師課程は全日制で、座学と実習を1~2年で履修する必要があるため、仕事を続けながら通うのは難しいもの。両立が難しい場合はいったん退職して資格取得に臨むという場合もあります。

試験の合格率

2024年の助産師国家試験の合格率は約98.8%、看護師国家試験は例年約90%前後となっており、助産師試験は看護師試験に比べると合格しやすいといえます。

助産師さんはどんな場所で働く?

厚生労働省「令和6年衛生行政報告例」によると、助産師として働く人は全体で3万8,721人。勤務先の主な内訳は次のようになっています。

病院:22,002人(約62.8%)
診療所:7,565人(約20%)
助産所(助産院):2,398人(約6.2%)
「診療所」は19床以下の医療機関を指し、医師と協力して分娩を行います。一方「助産所」は助産師が主体となり、妊婦さんの心身ケアや自然な分娩をサポートする施設です。医療法第2条により、入院床数は9床以下と定められており、小規模でアットホームな雰囲気が特徴です。異常が発生した場合は、嘱託医や提携医療機関に搬送する体制が整えられています。

このように、働く場所によって助産師さんが主体になるのか、医師が主体になるのかといった部分まで違いが出てきます。求人情報を見る際は、これらの「働く場所」についてもチェックしてお仕事内容がご自身に合っているかどうかも見極めましょう。
参考:厚生労働省「令和6年衛生行政報告例(PDF)

訪問する助産師

よくあるQ&A

Q. 助産師になるためには看護師資格が絶対に必要?

→ A. はい。看護師資格を取ったうえで助産師養成課程を修了し、助産師国家試験に合格する必要があります。准看護師の場合は先に看護師資格を取得する必要があります。
参考:(厚生労働省) 助産師国家試験の施行

Q. 国家試験はどのくらいの頻度であるの?

→ A. 年1回です。最新日程は厚労省「資格・試験情報」で公表されています。
令和8年(2026年)は2月12日に実施、合格発表は3月24日となっています。
(厚生労働省) 資格・試験情報

Q. 男性は助産師になれる?

→ A.現行法(保健師助産師看護師法 第3条)では、助産師は「女子」に限る規定あり、日本では男性が助産師資格を取得することができません。
(厚生労働省) 保健師助産師看護師法

助産師さんのお給料、看護師さんと比べると?

お金を貯める女性
厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査」によると、助産師さんの平均月収は39万9,600円で、看護師さんの平均月収36万3,500円より約3万6,100円高い結果となっています。賞与も助産師さんは101万400円で、看護師さんの83万5,000円より約17万5,400円も高いという結果になっています。助産師さんは看護系の専門職の中でもお給料が高く、高収入。やりがいに加えてお給料の面でも魅力的だといえますね。

一方、お産はいつ始まるか分からないため、夜勤や残業、オンコール対応などもありえる仕事です。求人情報は、給与面はもちろんこれらの手当に関しても確認をしましょう。

まとめ

生まれる子どもが少ない時代、だからこそ一人ひとりのお産に寄り添う助産師さんのニーズは高まるばかり。その需要が好待遇の要因になっているともいえます。そんな助産師さんを目指したい方は、助産師さんの求人を見てみるとさらに具体的なお仕事先の様子が分かります。カインドメディカルネットでは助産師さんの求人情報にも力を入れて掲載していますので、ぜひご覧くださいね。

※参考
(厚生労働省) 『令和6年衛生行政報告例(PDF)
(厚生労働省) 『助産所について
(厚生労働省) 『院内助産・助産師外来について
(厚生労働省) 『令和6年賃金構造基本統計調査 結果の概況
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