近年は一般企業でも60歳の方が現役で活躍していることが少なくありません。「60歳で定年。でもまだ働きたい」そんな思いを抱える看護師さんに働いてほしい病院・施設もたくさんあります。むしろ医療現場では経験豊富なベテラン看護師の存在が非常に貴重で、患者さんの安心感にもつながっています。
そこで今回は、60歳以上でも正社員(常勤)として働き続ける道筋や制度、求人の探し方について詳しく解説します!
60歳以降の給与はどう変わる?

60歳以降の看護師さんの給与は、実際にどのように変わるのでしょうか?データを見てみましょう。
https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/21/backdata/01-01-02-25.html
知っておくべき制度「再雇用と定年延長」
60歳で定年を迎えた看護師さんが、それ以降も仕事を続けるには大きく分けて以下の二つの方法があります。
①再雇用制度を利用して非常勤として働く
多くの医療機関では、60歳で定年を迎えた後も「再雇用制度」を利用して非常勤や嘱託として働き続けることが可能です。これは「高年齢者雇用安定法」に基づく制度で、企業などは希望者全員に対して65歳までの雇用確保措置を講じる義務があるのです。
2025年4月からは、これまで認められていた「労使協定による対象者の限定」が廃止され、希望者全員が再雇用の対象になりました。60歳以降も働きたい看護師さんにとって、非常勤としての継続勤務がより現実的な選択肢となったのです。さらに70歳までの就業機会確保は努力義務とされています。
ただし、再雇用制度では勤務形態が非常勤となるため、勤務時間や給与は以前よりも減少する傾向があります。
②定年65歳以上の職場へ転職して常勤で働く
もう一つの選択肢は、定年が65歳以上に設定されている医療機関へ転職すること。この場合は正社員(常勤)として給与水準を維持しやすく、安定した働き方ができます。近年では採用難に悩む医療機関が定年制を見直し、65歳以上でも常勤として働ける環境を整えているケースも増えています。
特に介護施設などではシニア看護師さんの需要が高く、年齢よりも経験や人柄を重視する傾向が。この年齢まで積み上げた経験は、むしろ武器になるとも言えますね。
働き方の選択―負担軽減?収入維持?
60歳以降の働き方は、体の負担を軽減して働きたいのか、収入維持を目指すのかによって、選択が変わってきます。
→勤務時間が短く、体力的な負担が軽減される一方で、収入は減少する傾向があります。
・収入を維持したい…定年65歳以上の職場への転職
→常勤としての雇用形態を維持できるため、収入面での安定が期待できます。ただし新しい職場環境に慣れる必要があるため、50代のうちからの準備が大切です。
履歴書の見直しや資格整理など、早めの行動を意識しましょう。
求人の探し方:65歳定年の職場を見つけるには?
「65歳まで正社員として働きたい」と考える看護師さんにとって、求人情報の探し方が重要です。一般的な求人サイトでは定年制度の詳細が記載されていないことも多々あります。そこで活用したいのが、シニア看護師さん向けの専門求人ページ。
例えばカインドメディカルネットの「シルバーナース」は、シニア看護師さん専門の求人情報を豊富に掲載しています。65歳定年の正社員求人ももちろん多数掲載。年齢に関係なく働ける職場を探すことができます。
60歳以降も看護師として活躍できる!
これまで見てきたように、60歳という年齢での看護師さんの経験は大きな武器。ご紹介したような制度を理解し、自分に合った働き方を選ぶことで、無理なく長く働き続けることができます。ご自身のライフスタイルや希望に合った働き方を見つけるために、早めに準備を始めてあなたらしいセカンドキャリアを歩みましょう!