医療現場で医師にも患者さんにも頼りにされ、社会貢献度の高い看護師さんのお仕事。
昨今の高齢化社会ではどの病院や施設でも看護師不足が大きな問題となっており、その存在はさらに重宝される時代となっています。
今回は、そんな看護師さんのお給料に着目し大解剖していきたいと思います。
看護師さんのお給料に関するさまざまな諸手当や調査データについて学び、看護師さん自身の処遇改善や今後のライフプラン、キャリアチェンジなどにも是非お役立てください!
看護師さんのお給料明細を見てみよう!
毎月職場から発行される給料明細。じっくりと確認したことがある看護師さんはどのくらいいるでしょうか? 基本給や諸手当、その他割増賃金など、お給料の中でどの項目がどんな割合なのかを把握している人は案外少ないかもしれません。
看護師さんの給料明細には、基本給をはじめさまざまな項目が記載されているはずです。
以下に看護師さんの給料明細に記されるごく一般的な項目を挙げてみます。
所定内給与
・基本給…給与規程に準じ、年齢・経歴などが考慮され決定する毎月固定の金額です。
・諸手当…基本給に上乗せされる項目で、職場によっていろいろな種類や呼称があります。
家族を扶養している人に対して支給される家族手当、役職や管理職者に支払われる役職手当、通勤費に支払われる通勤手当、特別な資格を有する者に支払われる資格手当などです。
所定外給与
基本的な給与(所定内給与)に加えて、所定労働時間を超過した勤務分に対して支払われる給与です。これらにも以下のような種類があります。
・時間外勤務給(超過勤務手当、時間外手当、残業手当など)
・休日勤務割増給(休日手当など)
・深夜勤務給(深夜手当、夜勤手当など)
控除される項目
給与から差し引かれる金額のことで、主に以下のような項目が記載されています。
・健康保険料(医療機関利用時の費用を軽減するための保険料)
・介護保険料(40歳以上が支払う保険料。介護が必要になった際の費用に充てられる)
・厚生年金保険料(老後の公的年金制度に関する保険料)
・所得税(個人の所得に対して国に納める税金)
・住民税(住民票のある自治体に納める税金)
これらの他に、賞与がある職場では賞与時に賞与欄に金額が記載され、勤怠の欄がある場合は、自身の出欠勤状況を給料明細で確認できるでしょう。
時間外割増賃金や控除額の計算方法などは、給与規定や状況によって変わりますので、詳細は関係部署へ確認することをお勧めします。
看護師さんの平均的なお給料ってどれくらい?
給料明細の項目を確認したあとは、自身のお給料が平均的な額なのか?基本給や手当の相場はどのくらいなのか?看護師さんにとってはとても気になるところでしょう。
厚生労働省のホームページでは、令和4年版厚生労働白書-社会保障を支える人材の確保-で「看護師の平均賃金(役職者除く)(月収換算)」を調査・報告しています。
これによると令和3年の看護師全体の平均月収は399,000円という結果が出ており、この額は全産業の平均額を44,000円上回っています。
また賃金構造基本統計調査「看護師の年齢階級別平均賃金(役職者含む)(月収換算)」では、20代前半から5歳刻みで年齢別の平均月収額が報告されています。
それによると、20~24歳の平均月収額は325,000円で、50~54歳の492,000円までは右肩上がりに増額しています。
他の年代についても厚生労働省のこちらのページで平均月収額と産業全体値を確認できます。
また、日本看護師協会でも、看護師の給与や夜勤手当に関して、設置主体別や病床別に集計したデータを掲載していますので、こちらも併せて確認することで、今のご自身の給与額と相場とを比較することができるでしょう。
仕事内容と待遇、今のお給料にみあっている?
看護師さん自身のお給料が上記の平均データや仕事内容と比べたときに、少し疑問を抱く金額だった場合には、職場の給与規程について再度確認してみることも大切です。
基本給は超過勤務手当の算定基礎額になっており、また、多くの病院、施設では賞与や退職金の算定基準となる重要な項目ですので、必要に応じて処遇改善の申し出をしてみるのもいいかもしれません。
そして、もしもそれが叶わなかったときは、思い切ったキャリアチェンジやライフプランを再考する、その先の看護師ライフを見据えるいい機会になるのではないでしょうか。
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